ブラックな介護施設に6年務めた経験から、ブラックな職場の見分け方を教えます(求人編)

お疲れ様です。
今回は、ブラックな介護施設の見分け方について、紹介していきます。

・これから転職を考えているけど、失敗したくない
・転職を検討している施設が、ブラック施設か知りたい
・求人や転職活動で、ブラック施設の見分け方を知りたい

私も転職を3回して、ブラック施設での勤務も、6年経験しています。
その中で、転職に失敗して、再びブラック施設に入ってしまったことがありました。

そのような経験から、ブラック施設に転職しない方法をお伝えします。

ここでいう、ブラック施設とは

・待遇が悪い(労働環境)
・職員の質が悪く、職場の雰囲気が最悪(人間関係)
・やりがいがなく、長時間勤務や時間外労働(仕事内容)

このような施設です。

転職や、これから介護の仕事を始めようとしている時に、まず求人をみますよね
その時に、ブラック施設を見分けられないと、うっかり就職してしまうことになります。

そして、ブラック施設で働くと

・やりたくない仕事を、やらされて精神的に追い詰められる
・仕事に行くことがつらくなる
・辞めたいけど、引き伸ばしにあって辞められない

このようになり、精神をすり減らしてしまいます。

一番つらいのは、辞めるのがとてつもなく大変なことです。

転職する前に予め、どの施設がブラックか知る方法があるといいですよね。
ブラック施設を避けることができるだけで

・仕事にやりがいを見出すことができる
・介護の仕事を、続けることができる
・職場が合わなかったとしても、転職がしやすくなる

そこで転職や就職活動の段階で、避けるために

・求人
・問い合わせ・施設見学
・面接時

の3つのタイミングで、みていく方法をお伝えします。
今回は求人やホームページなどの、事前情報です。

ブラック施設の特徴は次の3点です。

・求人の頻度が高い、あるいは求人職種が多い
・給料が地域の相場より多い(少ないは論外)
・組織体制が、個人経営や家族経営

事前情報としてみるところは、転職サイトやハローワークの求人・その施設が出しているホームページです。

それだけでも、十分な判断ができます。
それぞれ、具体的に何をみて判断するか、みていきましょう。

求人の頻度が高い、あるいは求人職種が多い

まずは、ブラック企業でもあるあるな、求人が常にあることです。
それも大量にです。
特徴として

・長期間か、事あるごとに求人がある
・色々な職種に、求人がある
・無条件・未経験で、すぐになれる管理者を募集

介護施設は常に人員不足といわれているので、常に求人があるだけで、ブラックとは言い切れないです
それでも、常に求人があるようなところは、何かがあると思っていいです。
もう少し詳しく見てみます。

長期間か、事あるごとに求人がある

まずは求人が、たびたび出ている。
あるいはずっと出ている職場は、何かがあります。

何かがあり、人が定着しないから、求人がしょっちゅう出ているのです

・人を大事にしない
・その職場に将来性を感じない
・人間関係が悪く、居心地が良くない

このような傾向があります。

そして、このような傾向の職場では

・自分を、ぞんざいに扱われている気持ちになる
・まじめに働いても、「やってられない」気持ちになる
・愚痴や悪口で雰囲気が悪い

このような現象があります。

まじめに働こうとしている人は居心地が悪いです。
結果として、新しい人が入ってもすぐに辞めていきます。
そして、組織はそれをほったらかしています。

だから、絶えず求人を出すことになるのです。

色々な職種に求人がある

介護施設では、色々な職種の人が働いています。
たくさんの職種で、求人を出しているところは要注意です。
私が勤めていたブラック施設では、

看護師
介護職員
介護福祉士
ケアマネ
事務職員
理学療法士
医師

を募集してました・・・。

ハローワークでの求人票をみたとき、募集の紙がすだれのようでした。
募集が常にあるだけではなく、多職種・多岐にわたっていることも注意です。

ここからは
私の個人的な偏見で、職種によってある職場の傾向を、お伝えします。
ソースはなく、あくまで個人的な偏見です。

私の偏見①「介護職員が定着しない所は、待遇に問題あり」

無資格の介護職員の募集が常に多いパターンは、給料面も含めた待遇に問題ありと判断できます。
介護系・医療系の職場は、資格を持ってなんぼの世界です。

特に医師・看護師・機能訓練指導員は、いないと施設が成り立たないことがあります。
そのような面から、有資格者は待遇が良くなりますが、無資格者はぞんざいに扱われるのです。

・給料面でおおきな差がある
・仕事内容での負担は多い(特に雑用)
・仕事以外のところで、待遇に差がある(福利厚生など)

ブラック施設は、利益を上げるために、経費の削減をとことん行う発想があります。
そうはいっても設備費など、家計で言うところの固定費等のコントロールには限界があります。

そこで、コントロールしやすい人件費をケチるのです。
ケチることのできる人件費は、いくらでも替えがきくと思われている人です。

つまり、無資格者です。
介護職員といわれる人は、いくらでもかわりがいる、と思っている施設では扱いが雑です。

つまり介護職員をはじめ、無資格の人の募集が常にあるところは、給料面での待遇が悪いと判断できます。
替えがきくと、思われている時点で、人を大事にしていません。

私の偏見②「看護師が定着しない所は、人間関係が悪い」

給料面での問題がない看護師が、定着しないときには人間関係が悪いことが多いです。
看護師の給料は、介護施設でもかなり優遇されています。
パートの時給からみて、介護職員と比較すると、500円以上は開きがある施設もあります。

ここからが、私の偏見ですが看護師には、性格的に変わった人が多いです。
個性が強いというか・・。

そのような人が働く場では、人間関係がギスギスしていることは想像ができます。

・人間関係が閉鎖的、派閥がある
・新人を見下す傾向がある
・お局的な看護師がいて、実権を握っている

このような職場では、新しい人が入っても、馴染めずにすぐに辞めてしまいます。
そうなれば、人が定着しないまま、慢性的な人手不足になります。

介護職は看護師とも関わることが多いので、看護師の人間関係が良くないと影響を受けます。
求人での人間関係をみる視点として、常に看護師が募集されているところは要注意です。

私の偏見③「理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等に募集があるところはやりがいがない」

いわゆるセラピストです。
このような人たちが慢性的に不足している施設は、仕事内容に問題がある可能性がみれます。

仕事に対するやりがいが、見出せないことです。

機能訓練指導員も有資格者で、施設基準などの運営や、介護・医療報酬などの収益に影響します。
その分、給料等に問題があるところは、そこまで多くないです。

そして彼らは、仕事に対する意識が高い傾向にあります。
自分自身のスキルを上げることに、熱心です。
(もちろん、例外もあります)

向上心が強いにもかかわらず職場が

・仕事内容に、変な制約がある
・雑用が多く、本業に向き合うことができない
・自分自身の成長が、全く望めない

そのような職場では、仕事へのやりがいは全くないです。

意識の高い人は、早々に見切りをつけて次の職場へいきます。

過去に働いていた職場でも、技術の高い理学療法士がいました。
その方は、プロのスポーツチームから仕事のオファーあり、早々に転職しました。

理学療法士などが、定着しない職場は、仕事のやりがいがない傾向にあります。

無条件・未経験で、すぐになれる管理者を募集

求人で、管理者にすぐになれるような募集は要注意です。
将来の管理者候補ではなく、管理者そのものを募集している所です。

特に無条件・未経験で、すぐになれる職場はブラックとみていいでしょう。

そこには、だれもなりたがらない、そのため管理者のイスが空いている状況があります。
それは、次の理由があるからです。

・人員および、人材不足
・運営が、行き当たりばったり
・給料がよくても、激務

そもそも、育成も受けていない、現場の仕事も経験していない。
そして、会社や法人の方針も、まだ理解できていない人に、管理者をさせることは異常です。

人員および人材不足

介護施設では、管理者のイスが空いているのに、誰もならない。
だから、すぐになれる管理者を募集しています。

そこには

・人員と人材の流出
・誰もなりたがらない

そんな理由があります。

ブラックな介護施設では、優秀な人材は辞めていきます。
管理者になれるような人材は、他へ移っていきます。

それどころか、次々と人が辞めるので、長く務める人がいないのです。

このような状況です。
まして、管理者の育成なんて、できないです。
自分で仕事を覚えていくしかないので、より激務になります。

だから、誰もなりたがらない、そんな状況になります。

結果、求人でも誰でもいいから、管理者を募集することになってしまいます。

・管理職候補ではなく、管理職の募集
・無条件・未経験ですぐに管理者になれる

このような求人は要注意です。

運営が行き当たりばったり

介護施設では運営基準として、管理者の配置が必須になります。
そのため、とにかく管理者の配置をさせようとします。
人員不足のブラック施設では、その傾向がとても強いです。

・資格を持っていれば誰でもいい
・名ばかりや、お飾りの管理者でもいい
・とりあえず、人員基準を満たしたい

このように、行動してしまいがちです。
借金を、借金で返済するような対応・対処ですよね。

長期的な目線で、施設を運営していきたい、という発想はそこにはないです。
とにかく、今の状況に対処するだけです。

そんな行き当たりばったりの運営は、間違いなくブラック施設です。

給料が良くても、激務

管理者に誰もなりたがらない、ならないということは仕事が大変といえます。
給料などの条件が良くても、それ以上に激務ということです。

・管理者の育成やフォローがなく、独りで仕事をする
・周囲のスタッフの、協力が得られない分、負担が大きい
・長時間勤務で、休みにも仕事を持って帰る必要がでてくる

管理職になることは、給料が上がることになります。
それでも、なり手がいないのは、昇給できてもなりたくない。
そんな大きな理由があるからです。

給料が良くても、無条件・未経験で、管理者にすぐになれるような施設は要注意です。
その分、激務といえます。

給料が地域の相場より多い(少ないは論外)

給料が極端に良い場合、悪い場合なども要注意です。

悪い条件は論外として、良すぎる場合は、なぜそのような条件なのかを考えましょう。
例え待遇が良い場合でも、そこには何かしらのからくりがあります。

・基本給が低い、入職後の昇給がほとんどない
・実は総支給額を各種手当で、多くみせている
・一定の勤務条件があるなど激務

このような、理由が隠れていることがあります。

基本給が低い・入職後の昇給がほとんどない

トータルでの給料がいくら良くても、基本給が少ない場合があります。
まずは基本給をみてみましょう

基本給が低いと

・賞与が少なくなる
・残業があっても、残業代の単価が少ない
・入職後の昇給がない

なども想定できます。
無条件での給料がいくらかを、しっかり見極めましょう。

それから

昇給があるか、そしていくらかも確認です。

具体的に掲載している求人は少ないです。
しかし、長く働くことを想定して、確認しましょう。

表示が0円~、となっている場合もあります。
それは、法人や会社の都合により、0円になることもあるということです。

ブラックなところは、昇給はないか、あってもわずかばかり(500円とか)です。
(この場合、処遇改善加算を取っているか、をみてもわかります)

実は総支給額を各種手当で、多くみせている

手当てが多く、総支給額を多くみせていることもあります。
給料が良くて、総支給額のみの掲載は、要注意です。

また、掲載されている内訳もしっかり見ておきましょう。

・残業手当が固定になっている
・皆勤手当てがあり、それも多い

なども見ると良いです。

残業手当が固定になっていることがあります。
固定で決まっているということは、残業がいくらあっても給料は変わらないです。
仕事の量が多く、残業手当を固定にしている可能性があります。

皆勤手当ても要注意です
例えば、5日間ほどの入院で休んだ時、傷病手当がでます。
しかし、その5日間は欠勤あつかいにしないと手当はでません。
そうなると、皆勤手当てがなくなります。

あるいは体調不良で休んでも、有給と認めない職場もありました。
そうなると、皆勤手当てはマイナスされます。

給料が多くても、「何か」ある

本当に給料が良かったとしても、極端な場合は、「何か」あります。
求人で、高く設定している理由は以下です。

・入職後に、契約内容を変更してくる
・長時間勤務で、一人の業務負担が大きい
・相場を高くみせて、人を集める手法を取っている

求人をみた時点で、極端に高いことはそれなりに理由があります。
そもそもブラック施設は、人件費をケチってこき使います。

そのため、長時間勤務や、サービス残業が当たり前になっています。
給与額のところでも触れましたが、残業手当が固定になっていたら、要注意です。

給料がいいからと、飛びつく前になぜ良いのかの理由を確認です。
入職後に、契約内容を変更してくる所もあるくらいです。

本当に、求人通りの給与が支払われるとしても

・残業手当が固定で、長時間勤務が当たり前
・職員が慢性的に不足して、負担する業務が多い

このような理由があります。

いくら給料が良くても、長時間勤務が毎日だったりします。
また、休みの日も、家に仕事を持ち帰らなければなりません。

それでも、高い給料で仕事をしたいですか?
よく考えてみましょう。

個人経営や家族経営

組織形態が、個人経営や家族経営は要注意です。
特に介護施設では、個人病院が経営していることがあります。
そのような所は、変にアットホームな職場を、アピールする傾向もあります。

確かに経営者と、職員同士の距離は変に近いです。
でもそれは、弊害が多いです。

・明らかに権力が偏っている
・変にアットホームな職場にしようとする
・やりがい搾取

このようなところが、多いからです。

転職先を調べる時に、その職場のサイトや求人をみます。
その時に、個人経営や家族経営なところは要注意です。

権力が偏っている

ある程度、大きな会社や法人にも関わらず、経営体制が身内で固めている場合です。
このような所は、極端に権力が偏っています。
経営者が、神様あつかいのようになります。

・管理職が、部下を守らずに経営者のいいなり
・飲み会などは、強制参加など勤務外の拘束時間がある
・パワハラやモラハラなどが「仕方ない」で横行している

私自身が勤めてきた、個人経営の組織はこのような傾向がありました。

そうなると、職員もマイナスな行動に出ます。

・経営者や管理職への悪口が蔓延する
・組織として、風通しが悪く相談や意見ができない
・共通の敵がいることで職員同士で結託はできるが、結束にはならない

個人や家族経営など、権力が偏っている。
それは、職員を信用していないからです。

私が勤めていたところは、個人病院でした。
なにもかも、物事は経営者の院長しか決められません。

そうすると、仕事の動機が院長が許可できるかどうか
になります

仕事の意欲が、無くなっていきました。

その職場で特定の誰かが、極端に権限をもっていないかをみましょう
そうなっていたら、要注意です。
私は、そこでは働かないです。

アットホームな職場の押し付け

よく、転職などの注意点として、アットホームな職場が挙がります。
求人のアピールポイントとして、アットホームな職場はなぜブラックなのか?

・家族のような職場では、安易に長時間労働やプライベートへの干渉がある
・そもそも、求人のアピールポイントがない

本当に家族のような、アットホームな職場だとします。
上司や経営者を問わず、変に人間関係が近いところです。

例えば、職員同士でため口やあだ名で、呼び合っている職場です。

そのような所は、

・パワハラやモラハラが起きやすい
・人間関係が近く、プライベートまで干渉される
・仕事などで、価値観の押し付けがある

人間関係が近いと、相手に何かを要求したり期待するようになります。
それも過剰なまでに。

そこで、簡単にパワハラやモラハラが、発生しやすくなります。
そこには、価値観の押し付けや、プライベートへの干渉なども発生するのです。

私が個人病院に勤めていたころは、日常的に横行していました。

・休みの日にいきなり、上司から仕事の電話がかかってくる
・休日に、院長の講演会などで呼び出される(有志といわれました)
・結婚についてなど、異性関係に口を出される

院長は、職員と親しくなるからといって、飲み会を強制参加にしていました。
それも、院長のスケジュールに合わせて、休日に開きます。
本当に嫌でした。

そもそも求人で、アットホームな職場をアピールするのは、魅力がないからです。
そこに務めるメリットが、働く側にないといえます。

求人の段階で、アットホームな職場をアピールするところは要注意です。

やりがい搾取

個人経営などの職場では、「やりがい」「自己成長」などをアピールします。
それを理由に、都合のいい要求をしてくるのです。

求人の段階でも、精神的を載せているところがあります。

・かんばっている人を評価します
・自分が成長できます
・やりがいのある仕事です

やたらと、このような求人があるところは、要注意です。
給料の安さや、仕事量の多さ、長時間労働などを「やりがい」で片付けようとしてます。

そもそも、何をもって頑張っているのか
仕事でのやりがいとは何なのか

人によって、解釈が変わってくることを、フワッと表現している時点でおかしいです。
そこには、価値観の押し付けがみえます。

やたらと「やりがい」などの精神論を、アピールしているところは要注意です。

まとめ

求人や、職場のホームページなどでみる特徴と、その理由について挙げました。
特徴としては

・求人の頻度が高い、あるいは求人職種が多い
・給料が安すぎる、あるいは高すぎる
・組織体制が、個人経営や家族経営

ブラックな職場は、誤って入社・入職してしまうと厄介です。
なぜなら、ブラックな職場は辞めることが大変だからです。

一度、入ってしまうと、その沼から抜け出せなくなります。
辞めるまでの時間とエネルギーは、相当なものです。

だからこそ、事前にブラックな職場を見分ける必要があるのです。

今回の記事が、就職や転職の参考になれば幸いです。


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