
介護職で優秀な人がいても、仕事の負担が大きすぎたり、評価されていない人がいます。
今回は

- なんで私ばかり負担が多いのか
- 仕事を頑張っているのにちっとも評価されない
- 給料をあげるか仕事の負担を減らしてほしい
そのような悩みを抱えている方へ、解決するためにできる行動を4つ、お伝えしていきます。
毎日、一生懸命に働いても給料が変わらない。
仕事ばかりが増えていくと、「もうやってられない!」という気持ちになりますよね。
私も以前は、仕事を積極的に覚えていっても、適当に仕事をしている人が給料が良かったことがあります。
それは年功序列という理由でした。
そんな時、仕事に対するモチベーションが下がっていき、日々、愚痴や批判が多くなります。
そして、そんな自分に対しても嫌気がさす。
といった悪循環に陥ってしまうのです。
そこで、大手デイサービスの管理者としてパートスタッフの人事評価を約10年経験し、評価される側と評価する側のポジションに居続けた経験をもとに、頑張っても評価されない方へ、今すぐにできる行動を4つ紹介していきます。
行動できる人になることで
・まずは常に前向きに仕事ができるようになる。
・前向きに仕事に取り組めると、それを評価してくれる人が出てきます
・たとえ評価されなくても、評価される職場への転職活動で、自分をアピールできる
行動しないままでいると
・愚痴や批判が多くなり、被害者意識の高い人になっていく
・そうなると、評価されないばかりか、周囲から人が去っていく
・良い転職をしようとしても、面接で愚痴ばかりになり、採用が厳しくなります。
ここで紹介することは、あくまでも自分でできる行動です。
行動したからといっても、結果が出ないことは多々あります。
しかし結果はコントロールできないですが、自分の行動は日々コントロールできます。
自分でコントロールできることに目を向けて、行動できる人になりましょう!
仕事を振り返る
一度、自分の仕事を振り返って下さい。
まずは自分の気持ちを整理していくことです。
日々の忙しさや評価されない不満で、いっぱいいっぱいになっている方はどこかで自分の気持ちを見直しましょう。
紙1枚でいいです。
そこに自分の気持ちをはっきりとした文字として、書き出します。
- どれだけの仕事を負担しているか(棚卸し)
- この先、どうしたいのか(目標)
- なんのために介護の仕事をしているか(目的・価値観)
こちらを改めて見つめなおすことです。
仕事が大変な状況は変わらないですが、その「とらえ方・マインド」が変わります。
そうなると、気持ちが楽になったり、今後、行動できることがみえてきます。
何が起こっているかよりも、起こっていることをどう捉えるか、考えるかに集中します。
具体的にどのようなことをするか、見ていきましょう。
1.担当している仕事を棚卸しする
まずは担当している仕事が何なのかをはっきりさせましょう。
担当している仕事を紙に書きだしてみてください。
簡単にリスト化して、今の仕事量を確認することです。
次にその仕事をどのレベルまで日々、行っているかを自己評価しましょう。
主観的かつ抽象的な「頑張っている」ではなく、「何を」「どれくらい」頑張っているかです。
管理者のころに、

私は頑張っているから給料を上げてください!
よくスタッフから要求されました。
管理職からすると、みんな頑張っています。(そうではない人もいましたが・・)
そこで知りたいことは、具体的にどれくらいの仕事を頑張っているかです。
そこが理解できていないことが、管理職は往々にしてあります。
それから
管理職の立場では、職場で求めている以上の仕事ができて、本当に頑張っているといえます。
厳しい言い方ですが、求められる仕事のみをこなしているだけでは、頑張っているとは言えないです。
本当に求めている以上の仕事ができているのであれば、それを自分で明確にしてみましょう。
2.これから先の目標を考える・見直す。
これから先の目標を考えることで、評価されない状況でも今の仕事に対する向き合い方が変わります。
・資格取得や、自分自身のスキルアップ、
・介護の仕事に今後はどう関わりたいのか?
・他に将来、やりたいことはないのか?
目標がはっきりすると、今の状況をもう少し頑張れるのか、環境を変えていきたいのか、次にすることがはっきりしてきます。
私はブラック施設に務めていたころは、辞めたいと思いなら日々、仕事をしていました。
働き方が受動的で無気力状態です。
そうなると、毎日がつまらなくなります。
朝の出勤する時間が、とても憂鬱になっていました。

しかし退職が決まり次の職場も決まって、新たな資格を取ろうと決めたときには景色が違いました。
これまでも無駄だと思っていた時間すら、貴重な経験と思えるようになります。
資格取得に向けての勉強を始めることで、日常に張りがでて楽しいと思えるようなりました。
目標ができることのメリット

評価されなくでも目標を決めて、日々の仕事の捉え方を変えるきっかけにしましょう。
捉え方を変えることで、少しでも前向きに仕事ができるようになります。
3.自分自身の仕事の目的・価値観を確認する。
介護の仕事をする目的、そもそも仕事の中で大切にしている価値観を考えてみます。

・介護の仕事でどんな時がうれしいか?
・職場の理念に賛成できるのか?
・仕事でどんな時に怒りを感じたか?
その目的や価値観にあった働き方ができているのかを、はっきりとさせてみます。
自分の価値観に合わない仕事をしているときは、とてもつらいです。
私は過去に方針の合わない職場にいたときは、何もやりがいを感じない時間でした。
そうなると苦痛です。
体調に異変を感じるくらいつらいものになります。
しかし、実は職場の理念に賛成していることが、わかったとしたら気持ちが変わりますよね?
日々の不満も、今の仕事が好きだからこそ出てくるものだとわかると、捉え方が変わります。
そのため、自分の価値観を明確にして、今の職場に合っているか考え直してみましょう。
合っていなければ、環境を変えることを検討していくのみです。
大事なのは内省すること
ここまで紹介してきたことは、内省することです。
つまり、自分と向き合うことです。
このような振り返りは、この後の項目にもつながってきます。
内省するときは何となく頭で考えるのではなく、紙に書きだしていくことを勧めます。
何となく「大変」「つらい」「きつい」と思っている人は、何がそうさせているのかをはっきりさせましょう。
周囲の環境や人のせいにしないで、自分のことを内省することがポイントです。
無理をしない~やらない仕事を決める~

ここからは定量化した仕事に対して、何をやらないかをはっきりさせていきます。
1で仕事の振り返りをしたときに、みえる化した業務があります。
それをもとに次の行動に移していきます。
・自分の目標・目的に合った仕事を中心にえらび、必要のない仕事を断る
・優先順位の低い仕事はやらないようにする
・何より抱え込みすぎない
かつての職場のスタッフで、よく仕事を抱え込みすぎてしまう人がいました。
1人で抱え込むことで、進捗状況がわからず関係者にも迷惑をかけてしまいます。
そしてあまりにも抱え込みすぎて、結果として周囲がサポートしなければならず、結局、迷惑をかけてしまいました。
このように、負担が多すぎると自分がつぶれてしまうだけではないのです。
また、仕事ができない人と、レッテルを張られることにもなります。
思い切って仕事をやらないことも大切です。
できるなら、直属の上司と相談しながら実行してみましょう。
上司が相談できない人なら、嫌われる覚悟を決めて行動してみましょう。
ここではやらない仕事を決める基準を挙げます。
自分に必要な仕事をする。
自分にとって必要な仕事を中心に選びましょう。
自分にとって必要な仕事とは、
・自分が成長できる仕事
・目標のために必要な経験を得られる仕事
介護福祉士の資格を取りたいのであれば、そこに必要なスキルや経験に関わる仕事を選びます。
目的を周囲に伝えることで、自分に必要な仕事であることを納得させることも大切です。
また、必要な経験を得るために部署異動が必要であれば、すぐに上司に相談しましょう。
しかし職場によっては、自分に必要な経験をさせてもらえないこともあります。
職場の都合だけを優先するような組織です。
知り合いで、実務経験がないと取れない資格の取得を、目指している人がいました。
その方は、上司に資格を取るために必要な経験をさせてほしいため、部署異動を希望します。

世の中には自分の好きな仕事ができている人は1割くらいだよ
数か月後、その方は退職していきました。
環境を変えることで、自分が必要としている仕事ができるようにしたのです。
職場が求めている仕事をする(仕事の優先順位)
正当な評価をされていないと感じている人は、担当している仕事が「職場が求めている仕事」かを考えましょう。
介護現場では職場にとって優先順位が低い仕事を、時間をかけて行う人がいます。
例えば介護記録を、目の前の利用者の食事介助を避けて行うような行為です。
もしかしたら自覚なく、優先順位の低い仕事を優先している可能性もあります。
可視化した仕事から、職場にとって優先順位の低い仕事を排除していきましょう。
無意識に、面倒だと思って求められている仕事を避けている自分がいるかもしれません。

私は去年よりも仕事量が増えたので、時給を上げてください!
ある職員から、過去にそのように要求を受けたことがあります。
しかし、その方は職場が求めている覚えるべき仕事が全くできていなかったのです。
必要のない仕事を。時間をかけて行っていることがほとんどでした。
もう一度、入職時にも伝えた最低限、必要とする仕事を確認して、それができるようになってくださいと伝えました。
頑張っているつもりでも、空回ってしまうことがあります。
やる気があるのであれば、それはとてももったいないことです。
そうならないためにも職場が求めている仕事が何かを、考え直してみましょう。
自分の価値観に合った仕事を選ぶ
本当に自分の価値観に合わない仕事をすることは、相当な精神的苦痛を伴います。
私自身、過去に働いていた職場があまりにも価値観が合わず、さらに退職を希望していても引き伸ばしされました。
その結果、体調に異変が出るほどの苦痛があり、二度と経験したくないものでした。
自分自身が大切にしているものに合わない仕事は、退職も考えた切り捨てが大切です。
企業や法人の理念と自分の価値観があっているか、見直してみましょう。

ここでは「自分」がメインとなり、やや自己中心的な考え方になってます。
自分自身が、きちんとした理念を持っているのであれば、それで大丈夫です。
今まで本当にまじめに仕事をしてきたのであれば、利用者や施設のために頑張ってこれたはずです。
これからは、自分のことを優先して考えてみることをしましょう。
それによって周囲のスタッフとの関係にも、影響はでてきます。
批判をおそれずに行動するか、調和をとって自分のやりたいことを後にするか、どちらを取るかはあなた次第です。
上司へ相談する

少しでも周囲の状況を変えていきたいのであれば、上司に相談します。
しまし上司へ相談することで、解決できるとは限りません。
ただ、相談するという行動に移さなければ100%何も変わりません。
自分や周囲をすこしでも変えていきたいのであれば、この先の結果がどうであれ、できることをやります。
そのために、これまで定量化・可視化した仕事を提示して相談してみましょう。
相談する際に大事なことを挙げていきます。
「どうしてほしい」かまで具体的に相談する
何となく、「負担が大きいです」や「つらいです」といわれても、場合によっては上司も困ります。
より具体的にどうしてほしいのかを伝えましょう。
・給料をどこまで上げてほしいのか
・どの仕事の負担を減らしてほしいのか
・どの職員と比較して、業務量を平準化してほしいのか
などなど
まずは上司に取ってほしい行動をはっきりしましょう。
大変であることだけを伝えても、ただの愚痴と取られてしまいます。
そして中には上司へ不満をぶちまけることでストレス解消をする職員がいます。
それでは「一時的な発散」にしかならず、問題は「そのまま」でまたストレスを抱えることになります。
言われた上司からしてみれば、悪い印象にしかならないです。
上司へ相談するのであれば、「どうしてほしいのか」という話の結論をはっきりさせましょう。
上司の行動をしっかりと見ておく
相談をする時には、相談をしてそのままにするのではなく、きちんと上司の行動を見ておきましょう。
・行動を起こしてくれているけど上手くいかない
・そもそも行動をおこしてくれてない
どちらなのかを基準に以下の状況を見て、今後の自分の行動を決めていきます。
相談の時間を持ちかけたとき
相談の時間を取ってほしいと話をしたとき、上司がどこまで事態を理解しようとしているかです。
・「いつ」時間が取れるかを具体的に明示してくれるか
・時間をきめても「忙しい」を言い訳にして、延期されるか
例えばちょっと待ってと言われ、そのまま話が流れてしまうことがあります。
そのような場合、上司は事態の深刻さを理解していないことになります。
相談をしたいと言っている段階で、あなた自身は本当につらいと思っているはずです。
その気持ちを、汲んだり慮ることができない上司の下で、働く必要はありません。
すぐに転職するか、さらに上の人に部署異動を希望しましょう。
相談をしているとき
まずは、上司が傾聴できているかをみましょう。
・きちんと目をみて聴いているか
・相槌は適当になっていないか
・自分の話を否定したり、むやみに口を挟まずに最後まで聴いてくれているか
特に、相談したときにあなたの話を否定したり、すぐに口を挟んだり、果てにはお説教を始めたりする上司には相談をする意味がないです。
上司の立場からすると、大したことではないと思っているかもしれません。
しかし相手の気持ちに寄り添ったり、話を集中して聞くことは介護の仕事ではとても大事です。
職員にすらできないのであれば、その人は利用者にもできているはずがありません。
そのような上司には、相談する時間すらも無駄と考えましょう。
そしてそのような組織では、働くこと自体を見なおしましょう。
相談をした後
あなたが提示した取ってほしい行動に対して、きちんと行動してくれているのかをみます。
結果がどうなるかではなく、結果がどうであれ行動をしてくれたのか、レスポンスがあるのかです。
・相談した後の、結論をきちんと伝えてくれるのか(うやむやにされてないか)
・要求が通らなかった場合の、説明はきちんとあるのか
上司がさらに上へ相談していなかったり、要求が通るように行動していないとします。
そしてそのままでうやむやにされるのであればこれ以上、上司に相談することは無駄と捉えましょう。
さらに上に相談するか、さらに上の上司がいないのであれば即刻、その職場を去りましょう。
相談した後の進捗をみる
決して愚痴を聞いてほしくていったわけではない相談ですから、その後、あなたの要求がどのようになったかを見ます。
組織が大きくなるほど、対応が遅くなったりできないことが増えてきます。
・要求が受け入れられるのか、受け入れられないのか
・はっきりとした結論がいつまでにでるのか
・受け入れられなかった場合は、きちんとした説明があるのか
相談した後は、このようなことをしっかり確認しましょう。
相談が受け入れられないことは、おおいにあり得ます。
そんなときは
環境を変えることで解決するのか、あなた自身のマインドやメンタルを変えてそこで働くのかです。
環境を変える(部署異動・転職)
所属する所が変わらず今後も今のつらい状態が続き、それを受け容れることができないのであれば、環境を変えましょう。
今の働いている場所を配置転換してもらうか、転職することでもっと良い環境へ変えていくことです。
ポイントを3つ挙げます。
次に向けての準備をすること
転職するときには自分が何ができるか、何をしてきたか、何の資格があるかをはっきりさせましょう。
持っている資格だけではなく、介護の仕事の中で何を経験してきたかによって何ができるかを表せます。
最初に定量化した仕事を履歴書に記載したり、面接でシンプルに伝えられるように準備しておきましょう。
環境を変えることは、自分自身のステップアップ
環境を変えることは新たに仕事を覚えなおすことになります。
それは新たな経験をすることで、自分を成長させることになります。
単に条件の良い場所で働くだけではなく、自分のためのステップアップと捉えましょう。
そうすることで、次に向けて何を勉強するべきかなどがはっきりとしてきます。
環境が変わるまでには、時間があります。
その時間を有効に利用して、自分が環境が変わるまでにできることをしていきましょう。
環境を変えて自分も変える
仕事の振り返りをしたときに自分自身の課題や今後、やりたいことが出てきます。
単に環境をかえるだけではなく、それをきっかけに自分の行動や考え方を変えていくきっかけにしましょう。
自分が変わることで周囲が変わっていったり、見方が変わることで、大変だと思っていたことへのとらえ方が変わることもあります。
単に環境と変えるだけではなく、自分自身を変えていくこと、成長するきっかけにしていきましょう。
まとめ
どうでしょうか?
日々、忙しかったり仕事がきついと感じていると、グチや不満が多くなります。
時には必要かもしれないですが、それだけでは何も変わりません。
周囲の環境に変化がないのであれば、自分から変わるか環境を変えていくことが必要です。
そのためにできる行動は
- 仕事を振り返る
- 無理をしない~やらない仕事を決める~
- 上司へ相談する
- 環境を変える(部署異動・転職)
ぜひ行動することで、今の状況を少しでも変わっていくきっかけにしてください。
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