
介護職で、利用者にイライラしたことはないですか?
誰しもありますよね?
今回は介護職員が、利用者に対してイライラしたときの対処法をお伝えします。
・利用者にキレて感情をぶつけてしまい、問題がこじれてしまう
・仕事のたびにイライラして、仕事が嫌になってしまう
・イライラしてしまう、そんな自分が情けない
今まで利用者に対して、イライラしたことのない方っていますか?
私は見たことがないです。
介護職は感情労働です。
キレずに自分の感情を、抑えて仕事をしなければなりません。
でもイライラしてはいけない、と思ってもついしてしまう。
それは人間なのでしょうがないです。
そこでイライラしてしまった時は、次の5つの対処法があります。
・深呼吸する
・その場を離れてみる
・他の人がどうしているのかを観察する
・イライラした人と少し距離をとってみる
・何でイライラしたかを内省する
の6つです。
イライラに対しての対処法がわかると
・今よりも利用者に優しくすることができる
・仕事のストレスが減り、前向きになることができる
・イライラすることが減り、自己嫌悪にならなくなる
このようなメリットがあります。
何より、介護の仕事のストレスを減らすことができます。
誰でもイライラしたいとは思ってないはずです。
できればしたくない感情ですよね?
そうならないためにも、ぜひ、実践してみて下さい。
その場で深呼吸

イライラや怒りの感情がでたら、その場で深呼吸する。
そうすると、感情を鎮めることができます。
怒りの感情は6秒くらいで、おさまると言われています。
怒っている状態は、脳が緊張状態にあります。
深呼吸をすることで、副交感神経が優位になってリラックスすることができるのです。
特にカッとなった感情は、数秒時間をおくことで静まります。
決して、カッとなった状態に任せた行動をとらないことです。
数秒、時間を置くことで感情の整理をつけることができます。
まず、イライラした瞬間に深呼吸など、深呼吸をすることで感情を鎮めましょう。
行動をとるのは、それからです。
イライラやキレた状態では、頭が悪くなる
イライラしている時、キレてしまったときは人は頭が悪くなっている状態です。
そんな時は、行動が短絡的になります。
こんな経験はないですか?
・キレてしまって、つい余計なことを言ってしまった
・イライラして、してしまった行動に後悔する
つまり、怒りの感情に任せて行動することは、後悔することがほとんどなのです。
怒っているときはだれでも頭が悪くなるのです。
安達裕哉著:頭のいい人が話す前に考えていること
怒っているときに下す判断は、まず、間違っていると考えたほうがいいでしょう
人間は恐怖を感じたり、怒りを感じると前頭葉の機能が低下すると言われています。
要は、理性で行動することができなくなる状態です。
そこから理性が働くまでに、6秒かかるとも言われています。
カッとなったり、イライラしている時はまず自分の頭が悪くなっている状態です。
そんな時にする行動は、後悔したり愚かなものであると思っておきましょう。

でもカッとなったら、深呼吸なんてできない。そんな人は?
そうはいっても、カッとなったからこそ深呼吸なんかしてられない。
そう上手くはいかない、そんな方もいると思います。
そんなときは、
・まずは、深呼吸できなかった自分に気付く
・どんな場面でできなかったか、つまり必要な場面を理解する
・行動のハードルを下げて、イライラの度合いが低いときに試す
から始めてみましょう。
気付くことができたら、どんな場面で深呼吸が必要かわかります。
必要な場面がわかったら、行動しやすい所で試してみましょう。
それは怒りのボルテージが、それほど高くないときにおこなうことです。
怒りやイライラの度合いも、高い低いがあります。
少しイライラしたり、ちょっとムッとするような場面で深呼吸してみましょう。
そこで冷静になれる自分に気付けたら成功です。
それを繰り返している内に、自然と習慣化してきます。
できない方は、まずできなかったとことに気付くことです。
そして、行動のハードルを下げて実行してみましょう。
その場を離れてみる
イライラしたりカッとなったりしたら、その場所や利用者から、いったん離れましょう。
精神的にも物理的にも距離を置きます。
距離を置くことで、イライラする原因から離れることができます。
物理的にも、一人になることができます。
そうすると、冷静になることができます。
自分の感情と、向き合う時間をとることができるのです。
感情的になったときは、その原因である環境から離れることも良い行動です。
そして、冷静になり自分の感情と向き合う時間をとりましょう。
ただし、周囲の人に必ず言ってから離れることです。

イライラしたら、その場を離れる状況を作る方法
そうはいっても、介護の仕事は忙しいですし、
容易にその場を離れることは難しいかもしれません。
そんな時は、簡単な理由をつけて少しでも離れることです
いきなり離れるのは、周囲も困惑しますよね?
なので、何かにかこつけて距離をとると良いです。
・トイレに行く
・水分を補給しにいく
・別の仕事をする
など、その場を誰かに任せます。
特にトイレや水分補給は、リラックスできるのでおすすめです。
物理的に1人になることで、自分の感情とも向き合いやすいからです。
「ちょっと、トイレに行ってきます」
「水分をとってきます」
そう言うと、周囲もわかるでしょう。
(ダメという返事が返ってきたら、イライラする原因はその職場かも・・)
それから
もしできるなら、その場を誰かに任せてしまいます。
そして、一人でできる仕事をみつけてするのもいいです。
気持ちが落ち着いてくるからです。
ただし、必ず周囲の人にはきちんと言いましょう。
正直に、気持ちを鎮めるために、この場を離れたいと。
そうすれば、周囲もわかってくれます。
他の人がどうしているのか観察する
利用者に対してイライラするのは、自分だけではありません。
似たような場面になったとき、他の人はどうしているのか観察するのも良いです。
特に、上手く対応している人を観察してみましょう。
自分との違いがわかるとイライラしないヒントが得られます。
・対応している時の表情
・声をかけるときのセリフや言葉の選び方
・姿勢や利用者との立ち位置
などを観察して、自分とどう違うのかをみると良いです。
イライラする利用者に対して、変わってほしいと思っても無理です。
そもそも他人の行動を、自分がコントロールできないからです。
自分の行動を変えることで、利用者の反応も変わるかもしれないです。
変わらなくても、新たな気付きや自分の気持ちの変化があったりします。
行動をかえることで、自分自身の視野やマインドが変わってくるかもしれません。
そのためには、人の行動を観察します。
そして、できることからマネしてみましょう。

人の振り見て我が振り直せ
対応できている人は、その人の性格やキャラクターかもしれません。
あるいは利用者と性格的に、合うからかもしれません。
自分にはできない。
そのように思ってしまう方もいますよね?
私もよくあります。
そんな時は、同じように対応できていない人の行動をみるのもよいです。
人間、ひとのアラほどよく目につくものです。
とくに劣等感があるときは、自分よりできない人を探して安心しようとします。
そんな時に
・自分だったらどう行動するか
・その人にどうアドバイスするか
そのように発想して、自分の行動を振り返ってみましょう。
人の行動をみて考えていますから、客観的に考えられます。
できる人をみて、マネするのが苦手だ。
そんな方は、同じようにできない人をみてみましょう。
自分の行動を振り返るきっかけになります。
イライラする方と少し距離をとる

ある特定の利用者に対して、イライラしていませんか?
そんな時は、その方と少し距離を置いてみましょう。
精神的な距離が近すぎるのかもしれません。
・イライラする利用者と、接する時間を減らす
・言葉遣いを他人行儀にしてみる
・ただの仕事と思って、一度、必要なことだけをする行動をとってみる
このように行動してみましょう。
利用者と家族のように距離が近すぎると、自分の理想を求めてしまうことがあります。
家族では甘えが出て、あいてに見返りや理想を求めるからです。
それだけ、その利用者へ期待しているとも言えます。
また、人がイライラするときは、自分の思うようにいかないときです。
理想と現実のギャップです。
・利用者が思うように行動してくれない。
・その人が持っている考えがキライ
・その人のことを思ってやっているのに、伝わらない
自分の中でそう思っていることがあります。
そんな時は、いったん距離を置きましょう。
イライラする利用者と接する時間を減らす
まずは、物理的に距離をとりましょう。
そのためには、接する時間を減らすことです。
人間同士の関りですから、合う合わないはあります。
必要以上に、関わろうとしなくても良いです。
無理に関わると、おたがいにとって苦痛になります。
できる限り、関わる時間を減らして距離を置きましょう。
ただし、その前に周囲の職員や上司へ、必ず相談してください。
周囲に理解してもらわないと、その行動が批判されることになります。
そして、接する時間を減らしたら、他の利用者への時間にします。
自分を信頼してくれている方との時間にすると、なお良いです
イライラしたことで、仕事への自信が無くなることがあります。
そんなときは、誰かの役に立てる環境に移動しましょう。
・誰かの役に立っている実感を得られる
・冷静に、自分の行動を振り返ることができる
・仕事への自信を、回復することができる
誰かの役に立っている実感を得られれば、精神的な安定が得られます。
これは脳内に「オキシトシン」という、幸福物質が分泌されるからです。
そうやって精神的な安定を得ることで、ストレスやイライラも減ります。
このように、距離を置いて自分の精神的安定が得られるようにしましょう。

必要以上のことはしない
一度、自分の行動を振り返って、淡々と仕事をしても良いです。
仕事自体にいったん、距離をおいてみましょう。
・一度、言われたことだけをしてみる
・今日はマニュアル通りに淡々と、仕事をしてみる
このように、仕事自体に距離を置いてみます。
根詰めすぎないことで、冷静にみることができます。
もしかしたら
・まじめに仕事をし過ぎている
・その利用者への思い入れが強すぎる
・理想を求めすぎている
かもしれません。
理想や思い入れを持って、仕事をすることはとても良いことです。
でも、現実は上手くいきません。
思うように上手くいかないと、イライラします。
そこは、「しょうがないか」と割り切ってしまいましょう。
マジメに仕事をしているからこそ、イライラしてしまいます。
そんな時は、力を抜いて仕事との距離をおきましょう。
イライラする利用者への言葉遣いを変える
イライラしてしまう利用者に対して、言葉遣いを変えてみましょう。
そうすることで、精神的に距離を置きます。
タメ口で接していたり、距離感が近い話し方をやめることです。
まず、しっかりと敬語を使い、あえて他人行儀になることです。
イライラしてしまう利用者に対して、赤の他人であることを態度で示します。
・自分自身が利用者が他人であることを認識する
・精神的に距離を置くことで、相手を受け容れやすくなる
家族のように想って仕事をするのは、良いことです。
しかし、家族のように感情的になることとは違います。
そこの垣根を作るために、まずは接し方を変えましょう。
接し方をすぐに変えられるのは、言葉遣いです。
垣根を作ることで、精神的に距離を置きましょう。

何に対してイライラしたのか内省する
イライラしてしまうことは、誰にでもあります。
ついしてしまって、後悔することもよくあることです。
そこで、その感情はどこからくるのか、自分なりに振り返ってみましょう。
怒っているときは交感神経が、優位に働いています。
そんな時は、冷静に物事を考えられないです。
そこで、後で冷静になったときに自分の感情を内省します。
他の記事でも言っていますが、こんな時は紙に書きます。
ひたすら、思ったことを書き出していきます。
考えることは、書くことです。
それだけでも、ストレス解消になるのです。
そして、できればその書き出したことを収束させましょう。
・何でそう思ったのか?
・どうすれば、解決できるか?
・そのためには、自分でできることは何か?
解決できることがなかったとします。
それでも、自分の気持ちや感情と冷静に向き合うことです。
そうすると、自分がどんな時にイライラするかがわかります。
事前に知っておくだけでも、イライラする度合いは下がってきます。
まずは、イライラしてしまった時には、振り返ってみましょう。
ポイントは、紙に書き出すことです。
【極論】もしかしたら、今の職場に向いてないかも?
イライラしてしまうことに対して、何をしても上手くいかない。
あるいは同じことを繰り返してしまう。
そんな方は、もしかしたら今の職場に向いていないかもしれません。
そう思ったら、転職を検討することも良い選択です。
それは、決して悪いことではないです。
どんな人でも、向き不向きの仕事はあります。
それは性格だったり、何が得意で苦手かによっても変わってきます。
・利用者の価値観や考え方、性格を受け容れることができない。
・自分の感情を抑えることが、性格的にできない
・コミュニケーションを取ることが苦手
などなど内省したときに、そもそも今の職場が合わないという結論になるかもしれません。
だとしたら、今の仕事自体を辞めることも選択肢として考えても良いです。
向いていない職場に、無理している必要はありません。
決してあなたが悪いわけではないです。
たまたま、その仕事が合わなかった。それだけです。
介護の働き方も様々です。
自分に合った、働き方を探してみましょう。
思い切って、介護の仕事から離れて転職することもアリです。
・色々と行動を試してみても、上手くいかない。
・内省してみたら、そもそも向いていないのではないか。
そう思ったら、別の仕事へ転職する。
このように行動することも、良い選択です。

まとめ
利用者に対して、イライラしてしまう。
そんなときの対策を伝えてきました。
具体的な対策として、
・深呼吸する
・その場を離れてみる
・他の人がどうしているのかを観察する
・イライラした人と少し距離をとってみる
・何でイライラしたかを内省する
の5つです。
イライラしてしまうことに対して、無理して蓋をしないでください。
火山の噴火のように、いつか爆発します。
それは感情だけではなく、体調に現れたりもします。
我慢せずに、何かしらの対策をとりましょう。
ストレスをため込まずに仕事ができると良いですね!
ストレスの対処法のついては、こちらに書いてます。
試してみてください。
コメント